雑草と野菜の境目ってどこだろう?
あがらとの畑にいると、ふとそんなことを考えます。
なぜなら、ものすんごく、雑草が生えるから。笑
除草剤や農薬の類を一切使っていないので、当然といえば当然。
でも、あまりにたくさん生えるので、『食べられたらいいのに』と思うこともしばしば。
実際、近所の方に伺うと、「昔はこの雑草食べてたよ」というものもあります。
だから、「雑草」とひとくくりに言っても、それは必ずしも『食べられない草』ではないわけです。
逆に、野菜だけど、ほとんど雑草みたいな生え方をするものもあります。
例えば『シソ』。
青じそにしろ、赤しそにしろ、雑草みたいに生えてきます。
では、『雑草みたい』ってなんでしょう?
あなたは何を以て、植物を『雑草』と認識しますか?
「畑じゃないところに生えている草」という人もいるでしょう。
「食べられない草」だと思っていたけど、そうじゃなかったんだなぁと、ここまででお気づきの方もいるでしょう。
「名前がわかんない草」という人もいるかもしれません。
『雑草』と『野菜』。
それは同じ植物でも似て非なるもので、真反対のもの、と認識されている方も多いのではないでしょうか。
でも、本当に?雑草と野菜の違いって何でしょう。
その境界が限りなくあいまいな『あがらと』の畑で、私が感じた境目はここ。
<雑草> | <野菜> | |
種を蒔かなくても勝手に生えてくる。 | ⇔ | 人間が種を蒔かないと生えてこない。 |
とにかく強い。→虫にやられにくい。 | ⇔ | 守ってやらないといけない。→防虫しないとすぐ食われる。 |
引っこ抜いて移動してもへっちゃら。 | ⇔ | 根っこを痛めないように優しく扱わないといけない。 |
生える場所も、タイミングも、生え方も、同じ種類でも個性豊か | ⇔ | 基本足並みが揃っている。 |
あえて『雑草』と『野菜』を対局で捉えるならば、ですが。
この境目で考えると、『シソ』は雑草ですね。
畑中のいたるところに、気づけば勝手に生えてるし。
多少虫食いされますが、それでズタボロになることはまずないし。
邪魔なところに生えてきたのを乱暴に引っこ抜いて移動させても、まぁ安定の育ちっぷり。
そして次から次へ、好き勝手なタイミングで好き勝手な場所に生えてきます。
で、思ったわけです。
じゃぁ私は雑草になりたいな。と。
野菜って、きれいに育ててもらえて、丁寧に収穫してもらえて、包んでもらえて、値段までつけてスーパーに並べてもらえるけど。
雑草は、さも邪魔なもののように引っこ抜かれて、名前も知られず、「雑草」とひとくくりにされてしまうけど。
それでも雑草のように、勝手に生えるくらいのパワーを持ちたい。
虫に食われるかのごとくダメージを受けても、周りの環境が勝手に変わっても、生き抜いていけるようなタフさを持ちたい。
みんなで一斉に同じことをして同じ姿形になるんじゃなく、自分のタイミングで、自分の好きな場所で、自分の好きなことをする勇気を持ちたい。
野菜は、きれいじゃないと売れません。
まっすぐじゃなきゃ、この大きさじゃなきゃ、この色じゃなきゃ、売れません。
人間の世界も、なんか、野菜を作ろうとしている気がします。
粒ぞろいの、きれいな、同じ形の、野菜。
でも、野菜じゃなくていいんだよって。
雑草でいいじゃん、って。
雑草だって、知られてないだけで、ちゃんと名前もついてるし。
名前をつけるくらい、ちゃんと見てくれた人がいるってことだし。
人間もそれでいいじゃん。
って、思ったわけです。
雑草みたいに生きるぞー!!!
って、叫んで、今日は終わり。笑
あ、ちなみに。
『あがらと』の野菜には、個性があります。
なので、実は「基本足並みが揃ってる」は、『あがらと』の野菜には当てはまりません。
それがなぜなのか、はまた今度~♪